座り過ぎは危険!運動不足を解消するオフィスワーカー向け体作り

画像元:デスクワーク中心の人におすすめのランチとは?

 毎日のデスクワークで肩がこる、腰痛が辛い、最近太ってきた、ストレスが溜まるといった悩みを抱えた方は多いのでないでしょうか。近年は座り過ぎによる健康リスクも盛んに提言されるようになりました。アメリカでは、心疾患で亡くなった方のうち35パーセントが座り過ぎに起因するライフスタイルが原因ではないかと推定されています。イギリスでは、世界に先駆けて座り過ぎのガイドラインを作成し、「就業中、最低でも2時間は座っている時間を減らすべき」と勧告しています。

目次

1.就業中の健康リスク軽減のために
2.デスクワークのリスクを解消する体作り
3.運動(トレーニング)
4.栄養(食事)
5.和食のバランスが基本
6.食べ方のコツ
7.休養(睡眠)

1.就業中の健康リスク軽減のために

  • スタンディングデスクを使用する
  • 1時間に1回はトイレ休憩に立ち、意識的に歩くようにする
  • 昼食はデスクで摂らず、社食や外食などに出かける
  • 高カロリーのおやつは摂取しない
  • 水をこまめに飲み、血液がドロドロになるのを防ぐ
  • 肩こり予防のために、その場で首や肩を回すなどで動かして血流の滞りを改善する

 毎日、忙しく働く社会人にとって健康の維持・増進に欠かせないものが「運動」、「栄養」、「休養」であり、この3つのバランスを保つことが重要になります。最近は栄養不足よりも栄養過多、偏食が問題になっています。また労働形態の多様化、交通機関の発達により活動量が減少し、生活習慣病の原因となるメタボリックシンドロームが近年、注目を集めています。

画像元:食育のキーワード「3」:しょくスポーツ

2.デスクワークのリスクを解消する体作り

 肉体労働者やスポーツ選手に比べ、極端に活動量が少ないオフィスワーカーの場合、休みの日は家でゆっくりしているよりも、軽い疲労感が残るくらいの運動で積極的に体を動かしたほうが心身ともにリフレッシュし、睡眠にも良い影響を与えます。むしろ良い休養になると心得てください。

 平日は夜遅くまで働き、ジムに行って運動する時間が取れない方に向けて、休日または就業後に手軽に行える運動メニューを紹介していきます。デスクワークに適応するための抗重力筋、体幹部、全身血流に重要な下半身のトレーニングがメインになります。

3.運動(トレーニング)

1.背中反らしスクワット:12回×2セット(セット間の休憩は2分)

・背部の筋力強化、重力に抵抗し姿勢を維持、下半身の筋力強化

 両腕を上に伸ばし、足を肩幅に開き壁の前に立つ。手のひら、つま先を壁に付ける。この時に腕はなるべく耳に付ける。(スタートポジション)→手が壁から離れないように注意しながら、背中の筋肉をギュッと縮めるイメージで腰を落としていく。限界が来たらゆっくり戻る。足ではなく背中を意識して行ってください。

画像元:腰痛や肩こりに効く「背中反らしストレッチ」のススメ

2.オーバーヘッドスクワット:12回×2セット

・下半身、体幹の筋力強化、体幹の柔軟性、安定性、基礎代謝向上

 両腕を上に真っ直ぐ伸ばし、足を肩幅に開く。両腕はなるべく耳に付ける。(スタートポジション)→姿勢を保ったまま、ゆっくり腰を落としていく。モモと床が平行になるまで落としたら、ゆっくり戻る。

画像元:体の状態をチェックしよう

3.カーフレイズ:15回×2セット

・ふくらはぎの筋力強化、筋ポンプ作用による血流の改善

 壁から少し離れた位置で、足を肩幅に開き、壁に手を付け体を支える。(スタートポジション)→踵を上げつま先立ちになり、また戻る。リズミカルに繰り返す。

 ポイントは勢いで上げ下ろすのではなく、筋肉の収縮を感じながら行うことです。また、下ろした時に踵は床に着けずに、休ませることなく15回行ってください。

画像元:カーフレイズの効果

4.ニートゥチェスト:15回×2セット

・腹部の筋力強化、姿勢の維持、腰痛予防

 座った状態から手を後ろに付け、両足を少し浮かせる。(スタートポジション)→息を吐きながら足を最大限、胸に近づける。次に息を吸いながら足を戻す。

 足を戻した時も床から浮かせたまま15回行う。

画像元:ポッコリお腹を撃退するトレーニング9選!

5.ロシアンツイスト:15往復×2セット

・側腹部の筋力強化、腹圧を上げる、ギックリ腰予防

 座った状態から、膝を軽く曲げ足を浮かせる。手の平を合わせて前へ伸ばす。(スタートポジション)→足はキープしたまま動かさず、腕を左右に最大限ひねる。脇腹がしっかり、ひねられていることを意識して行う。

画像元:ロシアンツイスト

6.シュラッグ:15回×2セット

・肩上部の筋力強化、肩こり予防

 足を肩幅に開き、両手でバッグなどを持ちリラックスして構える。(スタートポジション)→肩をすくめるようにゆっくり上げ、ゆっくり下ろす。

 バッグの中身により負荷を設定してください。両手に水を入れたペットボトルを持って行ってもよいです。

画像元:通勤中「疲れにくく見栄えする上半身」を育てる方法

7.有酸素運動

 ウォーキング:約30分

 ランニング:約15分~30分

 ・心肺機能向上、摂取カロリーの消費、免疫力を高める、ストレス解消

 ウォーキングは大股で、いつもより早歩きで行ってください。ランニングは人と会話ができるペースで、汗ばむ程度の時間が理想ですが、その日の疲労度、体調、天気に合わせて時間を設定してください。休日や休日前の就業後に行うといいでしょう。

画像元:ウォーキングはいつする? 脂肪が燃焼しやすい時間帯

トレーニングの頻度

  • 有酸素運動はウォーキングかランニングを週1回行ってください。
  • その他の種目は週2~3回行ってください。
  • 最初の3か月は慣れるための導入期ですので、回数よりもフォームの習得に重点を置いてください。
  • 疲労感が残っていたり、体調が優れない時は無理せず、次の機会に行ってください。

4.栄養(食事)

 5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく摂取することを心掛けてください。洋食よりも和食のほうが食物繊維の割合が多く、カロリーも低い傾向にあり肥満防止になります。

 ・糖質、脂質、たんぱく質~エネルギー源、体を作る

 ・ビタミン、ミネラル~体の調子を整える

5.和食のバランスが基本

 主食~ごはん、穀類

 主菜~魚、肉、大豆、卵など

 副菜~野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなど

 これらの組み合わせに、汁物をプラスすると理想的です。

画像元:朝食に和食を食べてはいけない理由?

6.食べ方のコツ

 空腹から一気に糖質が体に入り血糖値が急激に上がると、インスリンが分泌されます。インスリンは血糖値を下げる過程で、体内の糖質を脂肪に変えて体にため込むように働きます。血糖値の乱高下を防ぐためにも、食物繊維の多い副菜から食べるようにしてください。また食物繊維は、噛みごたえがあるものが多く満腹中枢が刺激され過食を防ぎます。糖質の吸収もおだやかにしてくれるので、ダイエットに非常に役立ちます。

※食物繊維は1日20グラムが目標摂取量です。生野菜にすると、両手いっぱいに乗るくらいがおおよその目安になります。

7.休養(睡眠)

 疲れを癒し、明日への活力を生み出すために睡眠はとても重要になります。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、傷ついた細胞の修復や疲労の回復に有益な働きをします。

 最近の研究では、睡眠時間が短いと肥満を促進するという結果も複数出ています。また十分に眠れないと自律神経のバランスを崩してしまい、頭痛やめまい、疲れ目などを発症しやすくなります。しかし、睡眠時間が長すぎても血糖値の上昇や中性脂肪の増加、善玉コレステロールの減少が指摘されているので注意が必要です。

 体力の回復と脳の疲労をとるのに6~9時間が必要とされています。生活習慣病になりにくい睡眠時間が7時間前後とされていますので、目安にするとよいでしょう。

ぐっすり眠るために

  • 寝室に悩みを持ち込まない~脳が覚醒してしまい入眠が困難になります。
  • アルコールを控える~深酒は眠りが浅くなり、疲労が残る原因に。
  • 寝る前にスマホを見ない~ブルーライトが脳を興奮させ、入眠を妨げます。
  • 就寝前の食事を控える~消化管が働くことで、体温が上がり眠気を遠ざけます。
  • 目を温める~目を温めると、リラックスして脳も癒され眠気を誘います。

この記事を書いた人:

若月隼

 小学1年~大学まで野球部に所属。

 2005年に鍼灸師免許取得後、日本オリンピック委員会医科学スタッフ、整形外科、脳神経外科に勤務し、その後、都内で鍼灸院開業。

 現在は鍼灸院での治療業務の傍ら、アスリートから一般の方に向けたフィジカルトレーニングの指導も行っている。

 趣味はスポーツ観戦と食べ歩き。