
くしゃみをして「あっ!」と思った時にはもう遅い・・・。なんて経験はありませんか?
平成30年発表の労働省が行った国民生活基礎調査によると、有訴者(病気やケガ等で自覚症状のある人)率は、男性が1位「腰痛」、2位「肩こり」、女性が1位「肩こり」、2位「腰痛」となっているほど、腰痛は様々な方の悩みの種になっています。
ぎっくり腰は、トイレに行くにも大変ですし、普段から力仕事をされている方にとっては死活問題ですよね。
痛いカラダに鎮痛剤やコルセットをして直ぐに頑張ってしまうと、長引く可能性がありますので、ぎっくり腰になったら、激痛の最初の数時間から2日はあまり無理をしないようにしてください。
目次
1.ぎっくり腰が起きてしまったら!2.ぎっくり腰のきっかけとは!?
3.ぎっくり腰の原因とは!?
4.ぎっくり腰の再発を防ぐためにしたいこと
ぎっくり腰が起きてしまったら!

思いもよらず、ぎっくり腰が起きてしまった時は、
- 膝を曲げて横になる
- クッションの上に膝を曲げてのせる
- 低い台の上に足をのせて様子をみる
等、自宅にクッションや低い台がなければ、膝を曲げて横向きで安静にしましょう。
ぎっくり腰後、数時間~2日安静にすると、痛みが落ち着いてきますので、少しずつ日常動作でカラダを少しずつ動かしましょう。
欧米諸国では、3日以上は安静を指示せず、痛みが治まってきたら少しずつ動くように指導しています。
ぎっくり腰は、腰を支える筋肉や靭帯に急に負荷がかかる事で断裂を起こし、神経を刺激します。(捻挫のような感じです)
ドイツ語では、ぎっくり腰の事をヘクセンシュス「魔女の一撃」と言っています。
世界共通の認識は、きっと「衝撃を受ける痛さ!」で間違いはないのではないでしょうか。
ぎっくり腰のきっかけとは!?
- くしゃみ
- 重い物を持った
- 掃除機をかける
- 洗顔をする
- 靴を履く
など本当に些細な動作がトリガー(引き金)になります。
ぎっくり腰の原因とは!?
原因1. 骨盤の歪み(下肢の過緊張など)
原因2. 反り腰
原因3. 筋肉の弱化
原因4. 過度なスポーツによる筋肉の負荷
原因5. カラダの冷え・血行不良
等があります。
原因1 骨盤の歪みの原因となる下肢の過緊張とは!?

人は脚の内側よりも外側の筋肉の方が大きくなっており、筋肉が大きい分、外側にかかる力も大きくなります。
脚の内側の筋肉が弱くなって、外側にばかり力がかかる状態が長く続くとO脚になります。
脚は外側・内側に均等に力がかかった状態で、真っ直ぐである状態が一番良いので、そのバランスが崩れると腰にかかる負担が増えます。
原因2 反り腰のポイントは腸腰筋(ちょうようきん)!?

反り腰とは、背骨が反った状態で、背骨や骨盤周辺の筋肉の衰えにより起こります。
反り腰をチェックする方法は、壁に背中をつけた状態で腰の位置に空間があり、手がすんなり入るようであれば反り腰の可能性が高く、腰に普段から負担がかかっています。
骨盤の前側にある腸腰筋は、カラダの前側の深腹筋や深部腹筋群と総称され、インナーマッスルの部類に入ります。
この腸腰筋が縮んでしまうと骨盤が前傾して骨盤(土台)の上にある背骨(家)前に一緒に引っ張られてしまい、反り腰になってしまいます。
腸腰筋は衰えて硬くなってくると、以下のような事が起こります。
- 腰痛を起こしやすくなる
- 姿勢が悪くなる
- 骨盤が歪む
- 下っ腹がポッコリ
- 下半身が太る
- お尻が垂れる
- 内臓脂肪がつく
- 躓きやすくなる
腸腰筋を鍛えるレッグレイズのやり方
鍛えると言っても過度に鍛えると背筋とのバランスが崩れて腰痛の原因になってしまうので、大体4割程度の力で行うのがポイントです。※痛みがある時は避けましょう。

- 仰向けに寝る。
- 膝を伸ばしたまま両足を上下させる。
- 10~20回×3セットを目安に行いましょう。
原因3 筋肉の弱化とは!?
普段から全く運動をしない方は、筋力が弱くなっている可能性があります。
特に、デスクワーク等で長時間、同じ姿勢で過ごす方は、足腰の筋力が弱まり、一部の筋肉(首や肩、背中)が緊張する事から、自分でも気づかないうちに、カラダはどんどん歪んでいきます。※足を組んだり、カバンを同じ方でばかり持つ方は更に要注意。
加えて、ヒトは加齢でも筋肉が減りますので、通勤や買い物は早歩き、歯磨きしながらスクワット等で、日常生活に運動を取り入れて足腰を適度に鍛えておくことで筋力低下の予防につながります。
原因4 過度なスポーツによる筋肉の負荷
時間がないからとトレーニング前後のストレッチや体操を省いてトレーニングを続けると、硬くて偏った筋肉のつき方になり、カラダの歪みの原因になります。
例えば、腹筋だけをして背筋をしないと前側の筋肉だけが発達し、バランスが悪くなる為、腰痛を起こしやすくなるというのも過度なトレーニングの一例です。
カラダを鍛える時やジョギングの前には、動的ストレッチ、鍛えた後には、静的ストレッチを行うようにして、カラダをしなやかに保つ事がぎっくり腰を始め、腰痛予防・けがの予防にとても重要です。
原因5 カラダの冷え・血行不良
ストレスや暴飲暴食、同じ姿勢等で血流が悪くなると、代謝が低下し、むくみが生じやすくなるばかりか、末梢の血流が滞り、冷えの原因になります。
カラダの冷えは、腰にも悪いのですが、免疫力の低下にもつながり、感染症や癌にかかりやすくなります。
冷えと血行不良の対策としては
- 締め付ける服を着ない
- 寒い日の生足は避ける
- カイロなども上手に利用する
- カラダを温める食事(生姜、ニンニク、鶏肉、長ネギや寒い地域の食べ物等)
- 長時間同じ姿勢で過ごす場合は、一時間に一度はトイレに行くなどのついでにカラダを動かしましょう
- 季節を問わずに湯船につかる
ストレスが多い方は特に、血流が悪くなる傾向がありますので、適度な運動やカラダを冷やさないように心がけましょう。
逆にカラダを冷やす食べ物は!?
キャベツ、レタス、ナス、きゅうり、トマト、バナナ、オレンジ、パイナップル、白砂糖、肉の脂身、マヨネーズ、ビール、牛乳、白ワイン、緑茶等
温活をして、ぎっくり腰や免疫力低下を予防しませんか?
ぎっくり腰の再発を防ぐためにしたいこと
- 荷物を持つとき、洗顔時等は膝を曲げて腰を落とすようにする。
- ストレッチをしてカラダを軟らかく保つ(特に股関節を軟らかくする)
- 日常生活に適度な運動を取り入れる(スクワット、ウォーキング等)
- 長時間、同じ姿勢が続く時は、休憩をしながらカラダをほぐす
- カラダを冷やさない工夫をする
さて、様々なアプローチから『ぎっくり腰になってしまった時の対処法とは!?』をご紹介しました。
突然のぎっくり腰で、休みなのに楽しい事が何もできないなんて嫌ですよね。
ぎっくり腰の再発が怖くて、行動することに消極的になっている人も少なくありませんが、動かなすぎるとかえって再発を招くことになります。
適度な運動やストレッチを取り入れて、ぎっくり腰におびえずに好きな事ができるカラダを手に入れませんか?
この記事を書いた人:
薬のすえさん

登録販売者、食育指導士、ヘルパー二級、障害者ヘルパー二級、行動心理士、
上級カウンセラー、メンタル心理カウンセラー、整体ボディーケアセラピスト、
スポーツ整体ボディーケアセラピスト、
リラクゼーション整体ボディーケアセラピスト、
危険物取扱者乙4類等の資格を持つ。
中3、中1、1歳の子供がいる健康記事専門のママライター。